思考と表現の日々

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制度を変えるよりも気持ちに応えて欲しい願いがフェミニズムの根底にある

 というツイートを見た。

 

 フェミニズム的な視点で訴える人は、制度を反対しているのではなく、

むしろ、女性の苦労やしんどさを理解して、受容して欲しい。

その苦労に対して、当事者として(妊娠は女性だけでは出来ません)それぞれのパートナーに対して携わって欲しい。と思っているのではないでしょうか。

 それならば、もっと、「○○の制度反対」とか言わずに、もっと具体的に

「事あるごとにありがとうと言おう、むしろ鬱陶しいぐらいに」

「出産後は育休をとって、家での家事を全部やってほしい。妻に出産で受けた体の生姜機を癒やす時間を与えて欲しい。(出産は大きな手術を受けたのと同じ)」とか

「子供が小さいうちは、急に職場の飲み会を入れないで欲しい。一人でお風呂に入れるのは危険(溺れる恐れがあったり、夫が帰るまで妻がお風呂に入れない。特に忘年会は、食べるのものによって胃腸炎の原因になる)」

といった内容にしたら、夫も何をすればいいかわかりやすいし、妻も気持ちが落ち着いていろいろな制度も男女の役割分担も一旦は受け入れて、ちょっとずつ改善していく方向に向かうのではないでしょうか。(こういった世代間で価値観が違うことは、一気に変えるのではなく、昔の価値観を持つ人が気づかないようにこっそり変えていくほうがうまくいきやすい)

 

 その中で、ひとつ個人的に印象的なことを。

 「夫の給与振込口座の通帳とカードを妻に渡す」ということ。これに安心感を持つ人が結構いるようです。

 私自身は、成人が自分のお金を他人に管理されるのはおかしいと考えています。家族のために貯金したり投資することも自分でできるのが大人だと認識しています。自分の欲望のままにお金を使わないのが大人だと思います。

 しかし、家族の世話に追われる機会の多い人にとっては、たとえ貯金や投資をしていても、配偶者が自分のためにお金を使うだけで不安になる人もいます。特に、育児で一旦仕事を辞めていて自分で収入を得られる手段が断たれている人や、現在金銭的に余裕がない人は。

 貯金額のデータや投資成績を見せる方法もありだと思います。その息抜きとして自分のためにお金を使うこともある、そして、配偶者も少しは自分のためにお金を使っていいという話をしたら納得するかもしれない。

 しかし、それだけでは不安。

 給与振込口座とカードを渡すことで、「自分のためにお金を使わない」という確証を得られ安心感を得られる人がかなりいるのではないでしょうか。投資で増やせる人なら口座を預けるよりも実際にお金が貯まると思うのですが。自分も家族のために身を捧げているのだから、あなたも身を捧げてほしいという人には理屈よりも大きな安心感を与えるのでしょう。ほしいのはお金ではなく、配偶者に家族のために身を捧げるという安心感。

 口座を預けたのならば、その運営成績を夫婦で公開するのは当たり前だと思っているんですが、そうしない人もいるんですねえ。「お金が溜まっていると知ったら、家族のこと以外に使われてしまう」と思うのか「使い込みがバレる」と思うのか「私の理想の家庭運営ができない」と思うのかただ単に「男性にお金のことを知られてだめ」と言われたことを守っているのかわかりません。

 

 

 ここまで書いた通り、男女平等を訴えてフェミニズムの思考に賛同する人は実はそれほど多くないのではないでしょうか。

 男性に家庭にもっと関わって欲しい、妻として、母として、自分を抑えていることを認めて欲しい、感謝して欲しい、願わくば自分を解放できる環境を作って欲しい。

 それがなされれば、社会の制度が変わらなくてもあまり気にしない、管理職になれなくたっていい、結婚して名字が変わってもいいのかもしれません。